2010年2月5日金曜日

2010/02/05 第08回勉強会

赤羽幾子さん
(農業環境技術研究所・土壌環境研究領域)
「国内外の農作物中カドミウム(Cd)濃度の基準値策定およびCd吸収抑制技術について」


カドミウムは亜鉛に似ているため、人の口に入るとうっかりハチベエ的に吸収されて間違いを犯したりする(すごくたくさん摂ると腎機能障害になる:イタイイタイ病とか)。日本は諸外国に比べて土壌中のカドミ濃度が高いけど、農作物に含まれるカドミ濃度が、人に健康被害をもたらすレベルである場合は少ない。ただ、外国は土壌のカドミ濃度が低いためか、国際基準は「そんな低くせんでもいいがな!」レベルに設定されていたりする。その基準を日本に当てはめると土壌を浄化せねばならん農地がそこそこあることになる。そうした浄化技術には (1)化学洗浄法(2)ファイトレメディエーション(3)がっつりお取り替え 法(除去+客土) がある。というご発表でした。

議論は「基準値」について集中し、
☆基準値がリスクベース(通常生活でどのくらい摂取するか)ではなくハザードベース(各農作物中にどのくらい含まれるか)で決められているところに問題が あるのでは?
☆疫病調査の結果にもとづいて日本独自の基準値を設定してもでいいのでは?
つまり、健康被害が及ぶにはほど遠いリスクに対して多額の対策コストをかける必要があるのか?
とか、 他に「対策に関するリスクトレードオフ」的な考えから、
☆対策で客土されることが多いが、それに伴う土壌の移動が外来植物等の分布を拡大する可能性はないのか?
といったものがありました。
「基準値は変えられないので、基準値超えしてしまう農作物の割合を減らすための対策技術が必要なんです。」という赤はねーさんの潔さに感心すると同時に、基準値というものが政治的要因を含めた様々なジャンルの要因によって総合的に判断されている以上、私たち農業研究者は「科学的根拠」という要因が重要な地 位を占めることが出来るよう努めなければと実感しました(感想)。

以下、参考Web(発表にあった数値情報とかを見られます。)
○重金属リスク管理RP
○農水省:食品中のカドミウムに関する情報 http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_cd/index.html
○>我が国のカドミウムの基準値について http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_cd/kizyunti/country.html

0 件のコメント:

コメントを投稿